「アイドルの種類が多すぎて、全体像がよくわからない…」
近年、アイドルファンになった方や、これから「推し活」を始めたい方から、そうしたお悩みをいただくことが増えてきました。
それもそのはずです。
かつて「アイドル」といえば、テレビで歌い踊るソロやグループを指す言葉でしたが、今やその活動形態は驚くほど多様化しています。
「地上アイドル」と「地下アイドル」という言葉は聞いたことがあっても、その明確な違いを説明するのは難しいかもしれません。
さらに「ご当地アイドル」「2.5(二)次元アイドル」「VTuber」など、新しいカテゴリーが次々と生まれ、把握が困難になってきています。
ヲタクして色々なアイドルを見てしまうと、アイドルを1種類だけ味わってるだけでは飽きます pic.twitter.com/VsJhYnsccg
— 身内ノリ根絶委員会会長(リョウヘイ) (@iwgp_mazesoba) October 27, 2025
こんにちは。当サイト『アイドル芸能「推しの人」』運営者の月島レイと申します。
結論からお伝えしますと、現代のアイドルは「単一のリスト」で分類することはもう不可能です。
なぜなら、「活動規模」「活動領域」「次元」「音楽性」といった、
複数の「分類軸」がマトリックスのように複雑に組み合わさった結果、現在の多様なアイドル文化が形成されているからです。
この記事を最後までお読みいただければ、その複雑な全体像がスッキリと整理され、ご自身の興味や応援したいスタイルが明確になるはずです。
あなたの「知りたい」に応える、決定版のアイドル分類ガイドになれば幸いです。
アイドルの「種類」が爆発的に増えた歴史的背景
なぜ、これほどまでにアイドルの種類は多様化したのでしょうか。
すべての土台となる知識として、まずは「日本独自のアイドルの定義」と「多様化のきっかけ」について解説します。
おはようございます☀️連休明けのかようび、皆さまゆっくりできましたでしょうか?🫣
本日11月4日はいい推しの日🫶
現代では、俳優、アイドル、アニメ、キャラクター、バンド、食べ物…など、推しの種類は無限大ですが、みなさまの推しはなにかございますか?☺️ぜひリプで!愛を叫んでください︎💕︎︎… pic.twitter.com/Jo3R13zFLl— リージャス | レンタルオフィス・コワーキングスペース (@RegusJapanKK) November 3, 2025
日本における「アイドル」の独自の定義
皆様は「アイドル」と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。
実は、日本で使われる「アイドル」という言葉は、欧米の「Idol(偶像、崇拝されるスター)」とは少し意味合いが異なります。
日本の「アイドル」とは、単なる人気者や歌手を指すのではなく、
「ファンとの関係性」と「それに紐づく経済活動(CD、グッズ、イベント参加など)」を活動の根幹に置く、独自の文化・ビジネスモデルを指します。
この「ファンとの近さ」や「成長のプロセスを応援してもらう」というあり方こそが、あらゆる分類の前提となる日本式アイドルの本質といえます。
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きっかけは「アイドル戦国時代」
現在のような多様性が生まれた直接のきっかけは、2010年代に到来した「アイドル戦国時代」と呼ばれるブームです。
AKB48の爆発的な大成功と人気を筆頭に、無数のグループアイドルが誕生しました。
これは単にグループ数が増えただけではありません。
従来の大手芸能事務所とテレビ局が主導する「王道」モデルが市場で飽和した結果、
その枠外で「ニッチ(隙間)」を突くための生存戦略が模索され始めたのです。
その結果として、「地下アイドル」「ご当地アイドル」「ジャンル特化型」など、ビジネスモデルとコンセプトの多様性が爆発的に“分化”しました。
現代のアイドルの種類の多さは、この厳しい競争環境を生き抜くための「適応進化」の歴史そのものなのです。
ちなみに、株式会社矢野経済研究所の調査によれば、2023年度の日本国内における「アイドル」市場規模(会員・ファンクラブ、関連グッズ、ライブ等含む)は、1,813億円に達すると予測されています。
これは、2010年代の「戦国時代」を経て、市場が飽和するどころか、地下アイドルやVTuberといった多様な形態が市場全体のパイを拡大・維持していることを示す客観的なデータと言えるでしょう。
出典: 株式会社矢野経済研究所「『オタク』市場に関する調査(2023年)
【根源的な分類】活動規模による2大分類

「推しの人」イメージ画像
アイドルの種類を語る上で、最も重要で根源的な分類が「活動規模」による分類です。
これが「地上アイドル」と「地下アイドル」の違いです。
地上アイドル (メジャーアイドル)
「地上アイドル」とは、その名の通り、活動の主戦場が「地上波テレビ」であるアイドルを指します。
一般的に「アイドル」と聞いて多くの方がイメージする、最も広く認知されている形態です。
主な活動場所と規模
テレビ、ラジオ、全国紙・雑誌といったマスメディアでの露出が活動の中心です。
国内の大手レコード会社と「メジャー契約」を結び、アリーナやドームクラスの会場で大規模なコンサートツアーを行います。
ファンとの距離
マスメディアを通じて「憧れの対象」として消費されるため、ファンとの物理的・心理的な距離は「遠い」存在として設計されています。
地下アイドル (ライブアイドル / インディーズアイドル)
「地下アイドル」は、「地上」の対極に位置する概念で、マスメディアではなく、ライブハウスでの活動を軸に据えるアイドル群の総称です。
「ライブアイドル」や「インディーズアイドル」とも呼ばれます。
主な活動場所と規模
50人〜100人程度を収容する小規模なライブハウスや、専用劇場が中心です。
インディーズレーベル、あるいは事務所やアイドル自身による「自主制作」でCDをリリースします。
収益モデルとファンとの距離
収益源は主にライブのチケット代と「物販」です。
特に、ライブ後に行われる握手会や、インスタントカメラで撮影した写真にサインをする「チェキ会」といった、
ファンと直接交流する権利(特典会)を販売することが、ビジネスモデルの核心です。
最大の魅力は、この特典会を通じて実現される、ファンとの物理的・心理的な「距離の近さ」にあります。
専門家視点:地上と地下の境界線は「ビジネスモデル」の違い
ここで、メディアの現場にいる私の視点から、重要な補足をさせていただきます。
「地上」と「地下」の分類は、人気度や知名度の高さ(「地下=知られていない」)で決まる、と誤解されがちですが、本質はそこではありません。
この分類の本質的な違いは「収益の柱が何か」というビジネスモデルの違いです。
地上アイドルは、CD売上、広告契約、大規模公演の収益といった「マス(大衆)」からの収益を柱としています。
地下アイドルは、ライブ動員と「特典会(チェキ会など)」という、特定のファンとの「クローズド(閉じられた)」な関係性からの収益を柱としています。
たとえドーム公演が可能なほどの人気を獲得したとしても、そのグループの収益基盤がCD売上や広告契約ではなく、
握手会やチェキ会であるならば、そのグループは「地下アイドル(ライブアイドル)」のビジネスモデルに分類される、ということです。
【活動領域】全国区か、地域密着か

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次にご紹介する分類軸は、活動する地理的範囲(テリトリー)による違いです。
ご当地アイドル (ローカルアイドル)
「ご当地アイドル(ローカルアイドル)」は、特定の地域・地方都市を活動拠点とし、
その地域に密着した活動(地域のお祭りやイベントへの参加、地元のテレビ・ラジオ局への出演など)を行うアイドルの総称です。
これは、ご当地アイドルに関心がある方にとって、最も基本的な定義となります。
2種類のご当地アイドル
この「ご当地アイドル」というカテゴリーには、実は成り立ちの異なる2つのタイプが存在します。
1. 地元発祥・インディーズ型:その地域で自発的に結成され、インディーズ(あるいはローカルレーベル)として活動するグループです。
新潟県のNegiccoさんなどが代表例で、地域振興という社会的側面も強く持っています。
2. 大手資本・戦略配置型:大手資本(大手芸能事務所)が、特定の地域市場をターゲットに、戦略的に配置したメジャーグループです。
愛知県名古屋市栄を拠点とするSKE48さんは、AKB48グループの一員でありながら、「ご当地アイドル」の側面も持つ代表例です。
このように、「ご当地」という分類は、前述の「地上/地下」とはまた別の、独立した分類軸であることがわかります。
こうした地域密着型の活動を支援する団体として「日本ご当地アイドル活性協会」が存在します。
同協会は、地域活性化への貢献度などを基準に「ご当地アイドル殿堂入り」や「ご当地アイドル四天王」を選定・表彰しており、地域振興という社会的側面を評価する一つの指標となっています。
(参考リンク) 日本ご当地アイドル活性協会 公式サイト
【活動形態】ソロか、グループか

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最もシンプルで分かりやすい分類が、活動人数による違いです。
ソロアイドル
アイドルのソロ活動(ソロアイドル)とは、その名の通り、一人で活動するアイドルを指します。
1980年代のアイドル黄金期はソロアイドルが主流でしたが、
現代ではグループアイドルが主流となり、ソロでメジャーデビューするハードルは非常に高くなっています。
現在、ソロアイドルとして活躍している方の多くは、元々グループアイドルに所属していた方や、グループと並行してソロ活動を行っている方が大半です。
グループアイドル
グループアイドルとは、複数人のメンバーで構成されるアイドルを指します。
前述の「アイドル戦国時代」以降、現代のアイドルシーンの主流は、圧倒的にグループアイドルです。
専門家視点:なぜ現代は「グループアイドル」が主流なのか?
ではなぜ、現代のアイドルは「グループ」が主流なのでしょうか。
これは、マネジメントの視点から見ると、極めて合理的な戦略に基づいています。
1. リスク分散:ソロの場合、その一人がスキャンダルや体調不良で活動できなくなると、すべての活動が停止してしまいます。
グループであれば、他のメンバーが活動を継続でき、リスクを分散できます。
2. 多様な「推し」の受け皿:メンバーが複数いれば、「歌が上手い子」「ダンスがキレキレな子」「トークが面白い子」「ビジュアルが完璧な子」など、多様な個性が集まります。
これにより、ファンは自分の好みに合った「推し(応援するメンバー)」を見つけやすくなります。
3. 「関係性」と「物語」の提供:グループであることによって、メンバー間の友情やライバル関係といった「物語(プロセス)」が生まれます。
ファンは、その人間ドラマ(関係性)に感情移入し、応援すること自体がエンターテイメントとなります。
ソロアイドルが提供する「完成されたパフォーマンス」とは異なり、
グループアイドルは「未完成なメンバーたちが成長していくプロセス」や「メンバー同士の関係性」そのものを商品とすることに成功したのです。
この点が、多くの日本人の「推しメン魂」の心理に深く刺さった、という実例です。
【ジェンダー】女性アイドルと男性アイドル

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言うまでもなく、性別(ジェンダー)による分類も存在します。
女性アイドル
この記事で主に扱っている、女性によって構成されるアイドルです。
AKB48グループや坂道シリーズ、あるいは無数の地下アイドルまで、市場の大部分を占めています。
男性アイドル (メンズアイドル)
男性によって構成されるアイドルです。
「ボーイズグループ」とも呼ばれます。
この男性アイドル市場も、近年、女性アイドル市場と同様に細分化が進んでいます。
メジャーなメンズアイドル
長らく旧ジャニーズ事務所(現 SMILE-UP.)所属グループが市場の大半を占めてきましたが、近年は構造が大きく変化しています。
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オーディション番組発: JO1やINIに代表される、サバイバルオーディション番組から生まれたグループ。
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K-POPグループ: SEVENTEENやStray Kidsなど、多くの韓国のグループが日本市場でメジャーアイドルとして活躍しています。
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旧ジャニーズ系譜: なにわ男子など、従来の系譜に連なるグループ。
メンズ地下アイドル (メン地下)
女性の「地下アイドル」と同様に、小規模なライブハウスを拠点に活動する男性アイドルは「メンズ地下アイドル(メン地下)」と呼ばれます。
収益源として、女性ファンとの「チェキ撮影」などが中心となります。
ただし、マネジメントの観点から見ると、「メン地下」のビジネスモデルの一部は、女性地下アイドルの「疑似恋愛」よりも、ホストクラブのビジネスモデルに近い構造を持つケースが見受けられ、
特に未成年のファンが高額な支払いのためにトラブルに巻き込まれる事例も社会問題化しており、その運営手法には注意深い懸念も向けられています。
実際に、独立行政法人国民生活センターは推しに関する実態の発表と、公式の注意喚起を発表しています。
具体例として、高額な特典(チェキ撮影など)の契約トラブルや、返金に応じてもらえないケースが挙げられており、この記事で解説したビジネスモデルの一部が公的な懸念事項となっていることを裏付けています。
(出典リンク) 独立行政法人国民生活センター「特集 「推し活」を知る」(2023年7月18日公表PDF)
【次元】リアルとバーチャルの分類

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インターネットテクノロジーの進歩は、「アイドル」という概念を物理的な身体(3次元)から解放し、新たな分類軸を生み出しました。
3次元アイドル (リアルアイドル)
私たちが「アイドル」と呼ぶ、生身の人間が活動する、従来からの基本となっているアイドル形態です。
この活動のすべてはクラシックな「生身の身体」に紐づいている点にあります。
歌やダンスといったパフォーマンスはもちろん、テレビCMへの出演、雑誌でのグラビア、
そして「地下アイドル」の項目で解説したチェキ会や握手会といった特典会も、すべては彼女たち・彼らの「物理的な実在」を前提としています。
この「実在性」こそが、後に続くバーチャルアイドル(VTuber)や2.5次元アイドル(声優ユニット)との決定的な違いです。
しかし、マネジメントの視点から言えば、この「生身の身体」は最大の魅力であると同時に、最大のリスクでもあります。
年齢による変化、体調不良による活動休止、そしてプライベートでのスキャンダルなど、バーチャルな存在では回避可能な問題が常につきまといます。
とはいえ、そのリスクや生々しさ、不完全さを含めた「リアルな人間としての物語」こそが3次元アイドルの最大の魅力であり、ファンが強く感情移入する源泉となっています。
バーチャルアイドル (VTuber)
VTuber(バーチャルYouTuber)に代表される、3Dアバターや2Dキャラクターの姿を借りて、主にオンラインプラットフォームだけで活動するアイドルを指します。
インターネットテクノロジーによって「中の人(魂)」と「キャラクター(器)」を分離することに成功しているのが特徴です。
ファンは、魅力的なキャラクターデザイン(器)と、日々の配信活動を通じて示される「魂」の魅力(トークスキル、歌声、人間性)の両方に魅了されます。
物理的な制約(容姿、年齢、スキャンダル)のリスクを回避しつつ、アイドルビジネスの核心である「キャラクターとの交流」を発展させた、イノベーティブな形態です。
2.5次元アイドル (声優ユニット)
2.5次元アイドルは、アニメ・ゲーム・漫画といった「2次元」の作品世界と、
それを演じる「3次元」の俳優や声優が、現実世界で連動して活動する形態を指します。
アニメのキャラクターの声を担当する声優が、実際に「3次元(現実世界)」でアイドルユニットとしてライブ活動を行う、などが代表例です。
彼らの本質は、単なるアイドル活動ではなく、「IP(知的財産)」の多層的展開にあります。
ファンは、声優(3次元)のパフォーマンスを通じて、自身が愛するキャラクター(2次元)を「現実」に感じ、
その物語世界を補完することができる、非常に強固なファンエンゲージメントを生み出すビジネスモデルです。
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【コンセプト・音楽性】特定のファン層に特化したアイドル

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「アイドル戦国時代」の生存戦略として、特定の音楽ジャンルやサブカルチャーと融合し、
ニッチなファン層を確実に取り込む「特化型」アイドルが多数登場しました。
以下で、その多彩な種類を見ていきましょう。
音楽ジャンル特化型
特定の音楽ジャンルの既存ファン層を「アイドル市場」に取り込むための戦略です。
ロックアイドル
BiSH(かつて「楽器を持たないパンクバンド」を標榜)や、その系譜を汲むO-VER-KiLLなど、ロックサウンドを前面に押し出したアイドルです。
この分野では、アイドル本人だけでなく、「誰が楽曲をプロデュースしているか」が重要視されます。
著名なロック系プロデューサーを起用することで、グループの「ロックとしての真正性(本物であること)」を担保する戦略がとられます。
メタルアイドル
世界的に最も成功したジャンル特化型アイドルであるBABYMETALが代表例です。
彼女たちは単なる「メタル風」ではなく、デスメタルやプログレッシブ・メタルなど、
メタルのあらゆるサブジャンルを本格的な音楽レベルで融合させました。
これにより、既存の「アイドル市場」ではなく、本格的な「メタル市場」のファンを獲得することに成功しています。
ヒップホップアイドル
lyrical school(リリカルスクール)などが代表例です。
彼女たちはキャリアの途中で男性メンバーを加え、「アイドル」の呼称を外して「HIP HOPユニット」へと体制を変更しました。
これは、「アイドル市場」の暗黙のルール(疑似恋愛要素のための異性の排除)から脱却し、
「ヒップホップ市場」のルール(音楽性重視)で活動することを宣言した、象徴的な事例です。
サブカルチャー特化型
音楽ジャンルだけでなく、特定の「文化」を体現するアイドルです。
電波ソング・アキバ系アイドル
でんぱ組.incが代表的な存在です。
彼女たちの最大の特徴は、メンバー自身がアニメ・漫画・ゲームなどに特化した「コアなオタク」であることです。
プロデューサーが「オタク」を演じさせたのではなく、
メンバーの内面から湧き出るオタク文化への愛が、BPMが速く情報量の多い「電波ソング」という形で表現されています。
これは「サブカルチャー特化型」とでも言うべき、極めて強固なアイデンティティを持つカテゴリです。
【その他の分類】活動スタイルによる種類

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上記の大分類のほかにも、活動の「あり方」による分類も存在します。
セルフプロデュースアイドル
芸能事務所や運営会社に頼らず、
アイドル自身が活動のすべて(楽曲制作、衣装、イベントブッキング、広報、物販管理)を自己決定し、運営していく活動形態です。
事務所への中間マージンが発生しないため利益率は高いですが、活動に関するすべての責任を自身で負わなければなりません。
彼女たちは単なる「パフォーマー」ではなく、自身の活動戦略を立案し、リスクを負う「起業家(アントレプレナー)」としての一面を強く持っています。
このため、本人自身にパフォーマーという能力だけに留まらない、多様な環境変化や知識・社会経験、そして様々な経営センスや対応力を持っていなければ運営が成り立ちません。
グラビアアイドル
雑誌のグラビアページ、写真集、イメージDVDといった視覚メディアを中心に活躍するアイドルです。
美しい容姿やプロポーションを武器としますが、近年はバラエティ番組への出演も増えており、トークスキルやキャラクター性も求められます。
バラエティアイドル
「バラドル」とも呼ばれ、バラエティ番組で活躍することを主軸とするアイドルです。
歌やダンスよりも、明るいキャラクターやユーモアセンス、トークスキルで番組を盛り上げることが役割となります。
このため芸人さんのようにエンタメに対するアドリブ力や対人能力、また高いコミュニケーション能力も求められます。
近年では地上アイドルとして活動したのち、タレントとしてオファーがかかり「バラエティアイドル」のポジションを確立するケースが一般的です。
メジャーブランドの哲学:「何を」楽しむかによる分類

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最後に、最も高度な分類軸として、
「地上アイドル(メジャー)」の主要ブランドがファンに提供する「体験」の“フィロソフィー(哲学)”による違いを解説します。
これは、ファンが「アイドルに何を求め、何を消費したいか」という根本的なニーズによる棲み分けです。
48グループ (AKB48等):「プロセス」を楽しむ
AKB48グループの最大の武器は、「選抜総選挙」に象徴される、
メンバー間の序列を可視化する“競争のプロセス”や、劇場公演とSNSを通じて発信される“成長のプロセス”です。
ファンは「完成品」ではなく、その「物語のプロセス」にリアルタイムで「参加(=投票、応援)」すること自体を楽しみます。
坂道シリーズ (乃木坂46等):「作品主義」を楽しむ
乃木坂46に代表される坂道シリーズは、48グループのような「競争」的な側面とは意図的に距離をとり「作品主義」を哲学としています。
完成度の高い楽曲、独特のビジュアルデザインで洗練されたMV、
演劇への志向など、ファンに対して「完成度の高い芸術作品」を提供することに重点が置かれています。
ファンは「プロセス」よりも「洗練された作品」を鑑賞することを楽しみます。
スターダスト系 (ももクロ等):「関係性」を楽しむ
ももいろクローバーZなどを擁するスターダストプロモーションのアイドル(通称スタダ系)の特徴は、
グループ内部の「和気あいあいとした仲の良さ」そのものをコンテンツとして提供するモデルです。
ファンは、メンバー同士の「仲の良さ」を見て安心感や幸福感を得ることを楽しみます。
これは特定のメンバー(推し)だけでなく、グループ全体を応援する「箱推し」文化と非常に親和性が高いモデルです。
まとめ:アイドルの「種類」とは分類軸の掛け算である

「推しの人」イメージ画像
あらためて、アイドルの「種類」について詳しく解説してきました。
ここまでお読みいただきお分かりいただけたかと思いますが、
現代のアイドルは、単一のリストで「これが全種類です」と提示することは不可能になっています。
「アイドル」とは、日本独自の「ファンとの関係性を基盤とするビジネスモデル」の上位概念です。
私たちが目にする「アイドルの種類」とは、その上位概念の下で、
以下の複数の「分類軸」が掛け算のように組み合わさった形態なのです。
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活動規模/モデル軸: 地上(メジャー) vs 地下(ライブ)
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活動領域軸: 全国 vs ご当地(ローカル)
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活動形態軸: グループ vs ソロ
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ジェンダー軸: 女性アイドル vs 男性アイドル
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次元軸: 3次元(リアル) vs 2.5次元 vs バーチャル
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コンセプト/音楽性軸: ジャンル特化型 vs サブカルチャー型
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活動スタイル軸: 事務所所属 vs セルフプロデュース
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ブランド哲学軸(メジャー): プロセス重視(48G) vs 作品重視(坂道) vs 関係性重視(スタダ)
例えば、「ご当地のロックアイドル」や、「バーチャルでありながら地下アイドル的な活動(チェキ会)を行う」VTuberなど、これらの軸は複雑に組み合わさります。
この記事は、その複雑なアイドルの世界を読み解くための「地図」になれば、と執筆しました。
当サイト『アイドル芸能「推しの人」』では、今後もこのマップを基に、「地下アイドルの楽しみ方」や「〇〇(グループ名)の戦略分析」など、より詳細な記事(各論)を、引き続き専門的な視点からお届けしていきます。
この記事が、あなたの「推し活」の視野を広げ、新たな「好き」に出会うための一助となれば、これに勝る喜びはありません。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
This article was written by 月島レイ
ライタープロフィール

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推し活好きのメディア企業マネージャー。
数々のアイドルの現場に出張した経験を持つ。
ファンがもっと賢く、もっと楽しく「推し活」ができるように、
メディア現場ならではのマネジメント視点で情報やノウハウを発信中。
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